◇三国志について語る 【7】呂 奉先(呂布 字:奉先) 読んでいると直にでてくる人物です。この人はいわゆる天下無双と言われた将 軍ですが、人格に問題があったらしい。彼の無双ぶりは彼の愛馬、赤兎馬と共に 「人中の呂布、馬中の赤兎」と後世に言われたくらい秀でていた。おそらく後漢 時代から魏滅亡までの時代で総合しても彼がトップクラスなのは間違いない。 彼の人格に問題があったというのは、彼は後漢が倒れそうな中、尊皇派のよう な立場をとっていたわけだが彼の場合、皇帝を守れて後漢を復興させられるのは 自分しかいない、という考えが強かったらしい。 曹操に一度敗れたときも誰を頼るか、ということにおいて袁紹をひとまず頼ろ うとしたわけだが、あまり快く迎えられないことに不快感を示して立ち去ったと いわれている。自尊心も相当強かったんだろうか・・・。 それにしてもこの人の最期はあまりに呆気ない。他人を裏切ることがまるで常 のようになっていた(後になって見てみれば。)彼が最期は部下の裏切りで死ぬ とは自業自得ではあるが、ある意味惜しい。 だが、養父であった丁原を裏切り、次に養父になった董卓を王允の計略に陥っ て殺害したとあっては捕まった時、劉備たちが弁護しても結局は処刑されたのは 間違いなさそうだ。これでは信用しろという呂布の言葉を曹操が信じられるはず もない。 最終更新:2006/1/31